第6章 今後の防衛庁・自衛隊のあり方 

日米安全保障体制の実効性の向上

 日米安全保障体制を基調としているわが国にとって、自衛隊と米軍との連携は重要であり、米軍との共同作戦を円滑に行うことにより日米安全保障体制の実効性をさらに向上させることが求められている。
 しかし、現行の運用態勢では、自衛隊が統合軍である米軍と共同作戦を実施する場合、米軍が1人の指揮官の下、4軍が同一の作戦構想の下で行動するのに対し、自衛隊の行動は、陸・海・空自衛隊ごとに行うものと協同や統合部隊により行うものとがあり、運用形態が一定でないことから、米軍との共同調整が煩雑となる。
 このため、自衛隊の運用の態勢を米軍との共同が容易な統合運用の態勢とし、平素から米軍との調整を円滑に行い得る態勢を構築することが必要である。

 

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