第5章 国民と防衛 

3 情報通信技術(IT:Information Technology)革命への対応

情報をめぐる環境の変化

 近年のコンピュータなどの情報通信技術の発展と普及は、利便性の向上や事務の効率化といった単なる技術革新の効果をはるかに超えて、インターネットに代表されるような新たな形態の情報の流れを生み出し、これにより個人、組織を問わず、情報の取得、発信、活用の能力が飛躍的に進歩している。
 このような情報をめぐる環境の変化は、人と人との関わり合いや仕事の流れ、組織のあり方における変化を通じて、広く経済、社会、政治などのあらゆる分野に変革をもたらすものと考えられる(いわゆる情報通信技術革命)。防衛庁・自衛隊も、このような環境の変化を見通して、情報通信技術革命に対応するため、防衛力を支える新たな基盤である情報通信技術にかかわる組織や業務をどのように改革するかが喫緊(きっきん)の課題となっている。
 防衛庁・自衛隊では、2000(平成12)年に、取り組むべき施策の全体像と方向性を示し、各種の施策を一体的、体系的に推進するため、「防衛庁・自衛隊における情報通信技術革命への対応に係る総合的施策の推進要綱(IT要綱)」1を発表した。



 
1)「防衛庁・自衛隊における情報通信技術革命への対応に係る総合的施策の推進要綱(IT要綱)」
http://www.jda.go.jp/j/library/archives/it/youkou/index.html


 

前の項目に戻る     次の項目に進む