イラクの大量破壊兵器などの廃棄に関する国連の活動への協力

 国連は、湾岸危機終結後、イラクの化学兵器・生物兵器及びミサイルの脅威を除去することを目的として、91(同3)年に、国連安保理決議に基づき国連特別委員会(UNSCOM:United Nations Special Commission)を設置した。UNSCOMは、その活動の一環として、イラクの大量破壊兵器などの廃棄を監視するチームなどを同国に派遣した。防衛庁は、化学防護の専門家である陸上自衛官を、2名ずつ4回にわたって監視チームなどに参加させた。また、98(同10)年、ミサイル分野の関連実験施設などの査察及び監視活動などにミサイルの専門家である技官を参加させた。
 イラクによるUNSCOMへの全面協力停止に起因する98(同10)年の米英軍による大規模な空爆以降、イラクの大量破壊兵器などの廃棄に関する査察などは行われていない。このような事態を受け、国連は、99(同11)年の安保理決議に基づき、UNSCOMに代えて、強化された継続的な監視及び検証の制度の運用などを行う国連監視検証査察委員会(UNMOVIC:United Nations Monitoring,Verification and Inspection Commission)を設置した。
 UNMOVICは、ニューヨークに所在する本部のほか、コミッショナー協議会及び現地における査察などを実施するための現地組織(バグダッド・センター)の3機関などで構成されている。
 防衛庁は、より安定した安全保障環境の構築への貢献という観点から、軍備管理・軍縮に関する国際的活動に協力することが重要との認識の下、本年2月から、ニューヨークの本部職員としてミサイルの専門家である海上自衛官1名を派遣している。

(写真)UNMOVIC本部で執務中の隊員

UNMOVIC本部で執務中の隊員