(2) 韓国

ア 全般

 韓国では、昨年2月に就任した金大中大統領の下、一昨年末以来の経済危機の克服に取り組んでいる。
 また、金大中政権は、就任以来一貫して「包容政策」(一般に「太陽政策」)と呼ばれる対北朝鮮政策を進めている。これは、 平和を破壊する武力挑発を許さない、 吸収統一は目指さない、 和解と協力を可能な分野から促進する、との3原則を基に、確固たる安全保障体制を敷きつつ、対話と政経分離を重視して南北間の和解と交流を積極的に進めていくものであり、こうした政策の下、金剛山観光事業の開始など、民間レベルでの南北間の経済及び人的交流は増大している。
 さらに、金大中政権は、日本を含む周辺諸国との間での首脳外交を推進しており、引き続き周辺諸国との良好な関係の維持に努めている。

イ 韓国軍

 韓国は、全人口の約4分の1が集中する首都ソウルがDMZから至近距離にあるという防衛上の弱点を抱えている。
 韓国は、「国防白書98〜99」にもあるように、北朝鮮を「軍事的脅威」と認識しており、その膨大な陸上戦力を始めとする軍事力の増強を深刻な脅威と受け止め、GNPの3〜4%程度を国防費に投入してきた。近年は、陸軍の近代化に加えて、海・空軍の近代化に努めており、潜水艦、ヘリコプター搭載駆逐艦、P−3C哨戒機やF−16戦闘機などの導入を進めている。また、本年2月には2000〜2004年の5年間を期間とする「国防中期5か年計画」が発表され、対象期間内に次世代駆逐艦や次世代戦闘機の調達を行っていくこととされている。他方、一昨年末の経済危機発生以降、韓国国防部は、国防費の浪費を無くし、効率性を高めることを強調しており、本年度の国防費は、対前年度比約0.4%減と、初めての対前年度減少となっている。また、組織の統廃合や兵器調達制度の改善、人事・教育制度の改革などを内容とする「国防改革5か年計画」が昨年7月に発表されている。
 韓国軍の勢力については、陸上戦力は、3個軍22個師団からなり、約56万人、海上戦力は、3個艦隊などからなり、海兵隊2個師団を含む約210隻約14万トン、航空戦力は、8個戦闘航空団などからなり、F−16を含む作戦機約520機である。